「転職」とは、人生を大きく変えることができる大変有効な手段です。
転職することによって、良くも悪くも、人生は大きく変わります。
転職が成功すれば、新しい会社の中で、幸せな人生を送ることができますが、転職に失敗してしまえば、不幸な人生が待ち受けています。
だから、転職を検討している人は、もっと慎重に、転職の必要性を熟慮した上で、本当に転職した方がよいのかどうなのかという決断をした方がよいと思います。
昨今は、ひと昔前と比ベると、新卒の時に、一番最初に就職した会社の中で死ぬまで一生涯に亘って勤め上げ続けなければならないというような風習は薄れてきているので、非常に転職しやすい環境になってきています。
特に、条件面などで強いこだわりなどがなければ、会社なんて星の数ほど存在しているので、生活していくだけの給料を稼いでいくためだけだったら、どこかしらの会社に転職することは案外容易くできることでしょう。
しかし、「大幅な給与アップ」や「スキルの向上」が目的での転職活動だとすると、そう簡単には、希望している会社の採用面接に合格して雇ってもらうことは難しいと思います。
なぜなら、採用する会社側の方としたら、余計な高額な人件費を支払わなければならないので、採用に関して非常に慎重な姿勢になるからです。
また、応募者側が「スキルの向上のため」という前向きな転職理由を抱いていたとしても、採用者側からしてみれば、スキル不足の人材を新たに雇用して、会社側の方で人材育成していかなければならないというリスク的な側面やコスト面を考えると、あまりにも割りに合わないので、採用面接試験に合格するハードルは、とても高くなってしまう可能性があります。
転職希望者の多くは、転職活動によって、自分の人生をより輝かしいものにしたいという強い欲求があって、わざわざ活動していることでしょう。
そうでなければ、煩わしくてお金の掛かる転職活動なんて誰もやりたくはないはずです。
せっかく、面倒臭くて労力や負担の掛かる転職活動をするのであれば、最高のリターンが得られるような結果を残したいと思う気持ちはとても理解できるのですが、一旦、その欲張りな気持ちを傍に置いた上で転職活動をしてもらいたいと思います。
なぜなら、転職活動を通じて、第一志望の会社に転職できる人の割合というのは、極めて低過ぎる確率にすぎないので、自分自身の理想像にばかり拘り続けていると、いつまで経っても満足ができる会社で働くことができなくなってしまうという最悪の事態に陥ってしまうからです。
転職活動で大事なのは、自分が希望している理想の会社に入社することよりも、むしろ絶対に入社したくないようなブラック企業に入社しないように最大限の努力を費やす方に意識を向け続けるということなのです。
人気の会社というのは、競争倍率が非常に高く、応募者がかなり殺到してくるので、入社するのは至難の技です。
競争相手も難関資格の有資格者だったり、高いスキルの保有者だったり、一筋縄では勝てないような強豪連中との熾烈な戦いに陥りがちです。
働いて給料を稼いで生活していかなければならないので、あまり自分の理想像ばかりを追い求めてばかりいては、生活が破綻してしまいかねません。
人生において高い理想を掲げて夢を叶えることは、とても立派であり、素晴らしいことだとは思いますが、転職活動という点においては、「成功する」ことよりも「失敗しない」ことの方に重きを置いて活動していった方が身のためだと私は思います。
